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ラッキースケベの宝庫、イケメン主人公、これが「少年ジャンプ」王道の魅力だな『ゆらぎ荘の幽奈さん』6

週刊少年ジャンプのお色気マンガと言えば、古くは『ハレンチ学園』『電影少女』、そして『ToLOVEる』。時代を築いてきたジャンプお色気マンガの系譜に、新たな伝説が生まれています。『ゆらぎ荘の幽奈さん』最新6巻。控えめに言って最高です。

強い霊能力を持つ高校生の冬空コガラシが暮らす「ゆらぎ荘」。鬼の末裔の呑子、妖怪退治の忍者である狭霧、座敷童子のちとせ、そして女子高生地縛霊の幽奈。ひと癖もふた癖もある美人&美少女ばかりのゆらぎ荘で、ドタバタあり、人情ドラマあり、熱いバトルありの非日常が繰り広げられています。

このマンガ、幽奈たちに翻弄されてパンツ見え見え、おっぱいチラチラ満載のエッチなハプニングが芸術の域にまで達しております。
妖怪双六に取りこまれたコガラシたち。止まったマスのイベントがとにかくエッチイベントの特盛りです。大ダコの触手でうねうね。子犬にペロペロ、男性1:女性3で密着状態の湯船。亀甲縛りにチョコバナナなど。
胸が小さいことが悩みのキュートな雨野雲雀。いざコガラシに告白せんと屋上へ呼び出しました。ところがすっ転んで上からコガラシにダイブ。パンツの中に顔を突っこんでドキーン!

「なんでこうなるのぉぉ!!」

いやいやこっちが知りたいっす。ラッキースケベといえば、パンツ(股間)に顔を埋めてしまうというのは、これまで何度も見たことがありました。でも、パンツの中に頭ごと入ってしまうのは前代未聞です。どんな物理法則も捻じ曲げてしまうコガラシのラッキースケベ体質、恐るべし。

そんなエッチなハプニングも、ギャグとして処理されているから、すごく健全……は言いすぎですね。でも下品や下劣、そういった負の感情は不思議と抱きません。あくまでもスラップスティックなコメディ。チャップリンの映画のような、体を張った芸として成立してるので、笑って消化できるんです。もちろん、ミウラタダヒロの描く女の子たちのエロ可愛さ。そこは素直に嬉しいんですが!

6巻では、コガラシに恋している自分の気持ちに気づいた幽奈・千紗希・雲雀が、お互いの心を打ち明けて、正々堂々とライバル宣言をします。

「誰がコガラシくんの恋人になっても、恨みっこなしってことで!」

奸計も裏切りもない恋愛模様が美しい。ハーレム作品において、「ライバルの女の子同士が仲がいいかどうか」はすごく重要。幽奈たちの関係性はすごく爽やかでイイ。

もちろん主人公・冬空コガラシの魅力も見逃せません。化け狸の信楽こゆずが、幽奈の身体を実体化させることに成功。しかし、ゆらぎ荘の住人たちは普段から幽霊が見える体質なので、特に気づかないままでした。そんな中、コガラシはひと目見ただけで幽奈が実体化してることに気づきます。

「そりゃわかるだろ。幽奈のことは毎日見てるからなぁ」

ラブコメには、ヒロインが髪型やヘアピンを変えたことに気づかない鈍感主人公が、実は気づいてて「髪型変えたお前も可愛いじゃん」的なことをオチで伝えるパターンがあります。それを逆手に取って、堂々とヒロインの変化に気づいて真っ先に伝える主人公。マジでイケメンすぎます。
コガラシは腕っぷしが強くて、女性に対して真摯、そして誠実な男。少年誌にふさわしい理想の男性像なんですよね。そりゃみんなも惚れますよ!
ただのお色気だけではなく、ゆらぎ荘の住人たちの心温まる関係や、冬空コガラシの他人を思いやれる性格。読み終えた後、すごく優しい気持ちになれるラブコメになっています。