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西川貴教「アニメは絶対譲れない文化」『週刊文春』で日本のアニメの凄さと海外進出を語る

T.M.Revolutionとして活躍するアーティストの西川貴教が『週刊文春』6月29日号の連載「阿川佐和子のこの人に会いたい」に登場。著書『おしゃべりな筋肉』(新潮社)の内容にあわせて、新人時代の苦労話やビジネスマンとしてのアンテナの張り方、トレーニング方法などについて語った。

なかでも西川が熱弁をふるったのは、「日本のアニメの素晴らしさ」と「日本のアニメの海外進出の重要性」だ。『機動戦士ガンダムSEED』主題歌「INVOKE」をはじめとして、数多くのアニメソングを歌ってきた西川は、海外でアニメソングを中心としたライブを繰り返すうちに、日本のアニメとアニメソングの海外での影響力を目の当たりにしたという。

「(日本のアニメは世界的な認知が)すごく高いと思います。たとえばハリウッド映画には、何百億円もかける大作が多いですが、日本のアニメはその百分の一のバジェットにもかかわらず、イマジネーションによってハリウッド大作を凌駕するような表現で作品を産みだすことができる。この文化って大きな武器で、もっと海外に輸出できると思うんですけど、日本人って奥ゆかしいところがあって攻めきれていない印象もあって……」

韓国がKポップを国としてバックアップして海外に打って出たことを引き合いに出し、日本のアニメの「奥ゆかしさ」を歯がゆく感じているという西川。

「日本にとってアニメは、現状で唯一と言ってもいいくらい圧倒的なクオリティがある。つまり僕らの中では絶対譲れない文化なので、そこをもっとアピールしていかなきゃいけないと思うんです」

欧米でKポップのアーティストがコンサートをするときは、韓国企業が必ずバックアップを行う。ときには現地法人が誘致活動を行ってイベントを成功させる。アーティストに現地のファンがつけば、韓国に対するポジティブなイメージもできる。そこで、西川も同様のアクションを起こそうと海外の日本人会に挨拶に行ったが……「我々はそんなことをやったことありません」と一蹴されてしまったという。

それでも諦めない西川は「僕自身が受け皿となってアニメを取り込んだイベントを作ることで、日本の文化と物産を海外にPR出来ないかな」と考えているという。

「国に話を持っていこうとしても、そこに関して知見のある議員の方が少ないかもしれません」とシビアな現状を認識しつつ、「これからもちゃんと海外の状況を見て、決裁権のある人に対して意見できるような立場にまずはなっていかないといけない」と自らに課している。今後、海外に日本のアニメならびにアニメソングを売り出す切り込み隊長としての役割を担っていくのは、西川貴教なのかもしれない。

『週刊文春』はKindleでも購入可能。