なんて素敵なコミカライズ『サクラクエスト』2で人間関係をふわっと緩和して幸せに
アニメ放送中『サクラクエスト』コミカライズの2巻が、6月12日から電子書籍配信されている。
一巻のレビューはこちら。
『サクラクエスト』コミカライズ版は、キャラを濃くしておっぱいマシマシ(アオシマ書店)
観光協会で20代女子5人が町おこし。
ミニ独立国、ゆるキャラ、伝統工芸、映画のロケ地、廃屋問題。
2巻ではIT業務に長けたキャリアウーマン早苗と、女優業に挫折した真希の2人が、観光業に接する中で、自分を見つめていく様子が描かれている。アニメでいうと4から7話。
意識の高いやり手メガネ女性……というのがアニメでの早苗。
コミックでは一悶着あった後、ハツラツとした、独身生活と仕事を楽しむ女性としての面が強調され、目がとても明るくなった。
1巻では斜に構えて近づきづらい性格だった真希は、2巻後半で夢を再び追いかけるかっこいいお姉さんにジョブチェンジ。
あらゆるバイトを経験してきただけあって、鍛えられた身体がしなやかに表現されているる。
このへんは、ラクロスマンガ『バガタウェイ』で躍動する少女たちを描いてきた作者の本領発揮だ。
基本はアニメのストーリーにそって忠実。
コミカライズに当たって、細かいフォローが随所に入った。これが原作が持つ人間関係のギスギス感を緩和しており、読んでいてとてもホッとする。
例えば、映画撮影にやってきた監督。周囲のみんなから疎まれる、終始好かれる要素がないイライラするキャラだった。
コミック版では、その監督が真希を高く評価しており、撮影後にさりげない形でほめている。見え方がガラッと変わる。
ファンの間で好評だったパジャマ打ち上げのシーンも完全再現+アルファ。
ほろ酔い状態だとテンションが高くなる、ふくよかしおりちゃんは必見。
3巻では(おそらく)しおりと凛々子の話が描かれ、全員の仕事への姿勢がはっきりするはずだ。
「おたぽる」ではアニメ版全話レビューをしているので、こちらもぜひ。
「サクラクエスト」レビュー過去記事一覧(おたぽる)