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朝ドラ『ひよっこ』で注目の“昭和の洋食屋さん”ベスト4が「週刊文春」カラーグラビア特集に

好評放送中の朝の連続テレビ小説『ひよっこ』。失踪した父を探すため、茨城から上京した主人公のみね子(有村架純)の奮闘を描く。

みね子が世話になるのが、父の行きつけだった赤坂の洋食屋「すずふり亭」である。名物のポークカツサンドとビーフコロッケがいかにもうまそうで、シックでモダンな内装もグッド。今週からは失業したみね子がすずふり亭で働いており、ますます重要な存在になっていくだろう。

そんなわけで、注目を集める「すずふり亭」のような“昭和の洋食屋”を『週刊文春』6月22日号のカラーグラビアで特集している。昭和30年代~40年代のたたずまいを今でも残す、現役の洋食屋を紹介しよう。

麻布十番にあるのが「Edoya」。創業は昭和29年、華族も通った老舗洋食屋などで修業を積んだ初代店主が店を開いた。名物は目玉焼きの乗ったハンバーグステーキ(1404円)。鶏のダシを加えた軽やかなデミグラスソースが特徴だ。毎日食べても飽きない“穏やかな味”を初代から受け継いでいる。

東銀座の「レストラン早川」は昭和11年創業。当時の店名は「早川軒」で、ラーメンと洋食を掲げた大衆の店だった。『ひよっこ』にも登場する東京オリンピックの年、昭和39年にビルが建ち、洋食一本になった。名物はオムライス(800円)。具は玉ねぎとハムだけ、味つけはケチャップと塩胡椒のみと至ってシンプル。記事では「楚々とした洋食」と表現されている。

洋食といえば浅草を思い浮かべる人もいるかもしれない。「グリルグランド」は昭和16年創業。明治生まれの初代は、修業していた山王ホテルの厨房で2.26事件に出くわしたとか。その翌年に生まれた二代目が今でも味を守っている。名物は牛ヒレカツサンド(4300円!)。それもそのはず、花柳界が華やかなりし戦後の浅草で来店していたのは芸妓と旦那衆だった。彼らのアイデアで生まれたのが牛カツサンドである。うーん、食べてみたい!

昭和25年創業の五反田「グリルエフ」は路地裏の名店として有名だ。タラバガニのほぐし身がたっぷり入ったカニコロッケ(1500円)は涙のような独特の形。ビジネスマンには裏メニューのハヤシライス(1300円)が人気だ。

「すずふり亭」の時代よりはちょっと高級になった感のある“昭和の洋食”。料理の味はもちろん、お店の雰囲気もじっくりと味わってみたい。

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