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2017.06.13

ヤンキー度アップの「シンデレラガールズWWG」くぐってきた地獄の数が違うんだよッ

「アイドルマスターシンデレラガールズ WILD WIND GIRL」の3巻の配信が配信がはじまった。



このシリーズは「アイドルマスター」シリーズでも異色な、元暴走族の特攻隊長・向井拓海を主人公にした、ヤンキーアイドル物語だ。

硬派なレトロタイプヤンキーの拓海。チンピラな風貌のプロデューサーは、彼女に目をつけ、アイドルの世界に放り込んだ。
そこには、バイクを乗り回していた時に感じたのと全く違う、観客と演者が起こす「風」が吹き荒れていた。

「シンデレラガールズ」のキャラが次々登場する中、アイドルとして成長していく拓海。
3巻では、拓海のヤンキー時代の絆や因縁が強調されて描かれる。

一緒に組んでいる藤本里奈との、路上ライブ。知名度アップのための営業活動だ。
ところが、町の人は誰も足を止めてくれない。
無視され続け、心が折れそうになっていた2人。それでも踏ん張る。
「くぐってきた地獄の数が違うんだよッ」
すると数多くのバイクが集まり、2人をヘッドライトで照らした。
拓海の、かつての族の仲間だ。

CD発売前のお披露目ライブ。拓海と里奈のテンションはマックスだ。
ところがふと外を見ると、かつて暴走族時代にタイマンで拓海に負けたヤンキーの青年が、ガンを飛ばしてくる。
彼の仲間は、拓海たちのライブ会場前で、警官に殴りかかって大暴れていた。
緊急事態。腕っ節の強い拓海が割り込めば、倒すことは容易だろう。
だがそうしたら最後、里奈と自分のアイドル人生は絶たれてしまう。

アイドルとして成長する際に、ヤンキー時代に培ってきた根性をしっかり生かしている。
アイドル魂とヤンキー魂、作中で優劣を付けていない。けじめをつけるために族は抜けたものの、彼女は仲間との絆も、特攻隊長としての心も、決して切り捨てていない。
だからこそ、族を抜けても仲間は拓海を応援してくれる。仁義あふれる展開が、とても心地良い。