女子高生は弓道もオシャレも全力なんだなあ『マトイ・ナデシコ』
女子高生の弓道と「可愛くなりたい」思いを描いたマンガ『マトイ・ナデシコ』が発売された。
髪の毛が癖っ毛で、背が小さくて、眠そうな目の16歳の少女・纏は、コンプレックスの塊だった。
他の女子高生は、さらさらの髪で、すらっと伸びた手足で、華やかで、輝く青春を送っている。
自分は絶対なれない……。
老人たちと弓道に打ち込み続けていた彼女。
そこに現れたのが、目がくりくりで髪がさらさらのかわいい少女・志摩子。ああ、きれいな女子高生怖い。
高校の弓道部の志摩子は、纏のことを気に入って、勧誘してきた。
交換条件は纏の望んでいる「可愛くなる『秘訣』」。
弓道に打ち込む女子高生たちは、日々練習に全身全霊で励んでいる。
でも同じくらいかわいくなりたい気持ちだってある。
「かわいさ」は、天性のものもあるだろう。でもオシャレは努力をすれば、手に入る。
志摩子と纏はショッピングモールで、弓道と同じくらい真剣に、服を選び、コーデしていく。
「好きなモノだけじゃなく、似合うモノも好きになろう! ”新しい自分”のこと好きになれたら、幸せでしょ?」
志摩子がキラキラしているのは、弓道を、オシャレを、そして自分のことを、好きになるよう一生懸命だからだ。
一巻では、熱血スポーツ弓道を軸に、少女が友達と一緒にステキな女子高生を目指し、自分を好きになるよう成長していく様子を描いている。
タイトルの「マトイ」は、「的射」であり、ヒロインの「纏」であり、同時にオシャレでかわいい生き方を「まとう」ことだ。
前向きに青春を謳歌したいと願う纏の姿は、うつむいていた前半とうって変わって、買い物中も弓道中もキラキラしている。