BLでも百合でもでもない高校3年生の純愛をジャンプで読む『青のフラッグ』
『青のフラッグ』(著・KAITO)は、少年ジャンプ+で配信中の作品。
4月4日にコミックス第1巻が発売された。
高校3年生の一ノ瀬太一には、三田桃真(トーマ)という小学校からの幼なじみがおり、タイちゃんと呼ばれている。
どんくさくて地味な太一に対し、リア充に見えるトーマ。
まわりから「なぜ仲が良いの?」と聞かれてしまうくらい、太一とトーマはタイプが違う。
でも、友達だ。
2人のクラスメイトである女の子・空勢二葉は、トーマのことが好き。
なぜか二葉に苦手意識を感じる太一だったが、彼女の健気な気持ちを知り「トーマのこと協力する」と約束する。
二葉の友人である伊達真澄は、そんな太一の態度が許せない。
アンタ何様?
二葉を傷付けるようなことしたら 承知しないから
三田桃真に好きな人いるの 知ってんじゃないの?
目つきがするどくて、しっかり者タイプの真澄が怒鳴る。
真澄も二葉の恋を応援しているのだろうと考えていた太一はびっくり。
男子から、可愛い女友達を守る義務があると思っていそうな雰囲気なのだが…。
あんたの 本当に 好きな人って
真澄は、トーマにも1対1で問いかける。
顔を赤くして取り乱すトーマ。
その姿を見た真澄は「あんた 私と一緒だね」と、悲しそうに笑った。
えっ、えっ。ちょっと待って。
二葉と2人きりになったとき、トーマはこんなことを言っている。
空勢さん タイちゃんのこと 好きだったりしねぇ?
オレ的に 二人って
いいかんじだなーって思ってたんだけど
トーマは、女ゴコロが分かってないとか、二葉に興味がないとかではなかった。
好きな人に恋人ができたら諦めきれるのに。そんな方法を取るのは酷い、でも辛い。
真澄のホンネも分かってしまう。
太一を怒鳴ったのは、二葉のためだけではないのだ。
太一と二葉は、自分に自信がない者どうし。
2人を好きだという人が近くにいる、それに気付けば自信になるのではないかと思うけれど。
気持ちを伝えることがベストとは限らない関係の、高校生たちでもある。
あー。彼ら全員が幸せになるには、どうしたらいいんだろう!