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村上春樹『騎士団長殺し』の謎を徹底討論、大きいおっぱいが苦手なのはなぜか?

ついにアオシマ書店レーベル第一弾『『村上春樹『騎士団長殺し』34の謎』が出た。

ことの起こりは、NHKラジオ「すっぴん!」のコーナー「本ときどきマンガ」だ。
毎週、本好きが登場して、おもしろい本を紹介するコーナーである。
2017年3月9日の「本ときどきマンガ」は、ゲーム作家米光一成と翻訳家鴻巣友季子のふたりが村上春樹『騎士団長殺し』を紹介するスペシャル回だった。
これが、盛り上がった。
盛り上がりすぎて、番組が終わっても、米光と鴻巣は『騎士団長殺し』トークが止まらず、NHKの片隅で、いつまでも話し続けてしまう。
終わらなーい。
これは、もうしょうがない。ネタバレ全開でイベントをやるべきでしょう。
そこで、4月2日に急遽、トークイベント「村上春樹の『騎士団長殺し』をネタバレ全開で語り尽くす会」が開催される。
場所は、下北沢の本屋B&B。
これがまた盛り上がって、電書化すべきでしょう。
ということになって、じゃあ、ぜひアオシマ書店レーベル第一弾にしましょう。
ってことで、リリースされたのが、『村上春樹『騎士団長殺し』34の謎』である。

トークイベントの音声を文字化して素早く出そうという予定だったが、米光一成も鴻巣友季子も、まだ語り足りないのか、文字化された内容を大幅に増補。
さらにオマケとして、米光一成は「村上春樹『騎士団長殺し』「第1部顕われるイデア編」を読んでみた」と「村上春樹秘宝館『騎士団長殺し』がエロ満載なわけ」を追加。鴻巣友季子は「春樹’sクッキング 鴻巣友季子が、主人公が作る印象的な料理をピックアップ」と、実際に春樹風に作ってみた料理の写真「鴻巣友季子による春樹’sバー風メニュー」を追加。

と、どんどん充実していく内容。

村上春樹『騎士団長殺し』を崇め奉るわけでもなく茶化すわけでもなく斬ったりするわけでもなく、読み、考え、読書の快楽を見つけ出す真摯な読み方を戦わせていく。

■『騎士団長殺し』は何を殺したのか?
■『騎士団長殺し』は何に影響を受けているか?
■大きいおっぱいが苦手なのはなぜか?
といった謎をめぐる対話から、主人公・秋川まりえ・免色渉が、どういう存在なのか、に展開していく。
免色渉がどういうヤツなのか。鴻巣友季子と米光一成の意見が真っ向から対立するのが最初の山場だ。

そして、
■騎士団長の正体はなにか?
■白いスバル・フォレスターの男はどこにいるのか?
といった核心に迫り、
■第三部はあるか?
■押しかけヨセフ問題とはなにか?
■子供が生まれたことは何を引き起こすのか?
と、村上春樹の次回作がどのようになっていくかも推理していく。

後半は、会場からの質問を取り上げながら進行。
鴻巣友季子が、本の余白にみっしり書き込んだ「作品に登場するメニュー」についてピックアップしていく。

さらに、
■名前のない主人公は?
■主人公が肖像画家であることは?
■免色はなぜあんなに性行為を語るのか?
■騎士団長はなぜ「あらない」と言うのか?
■なぜ騎士団長は殺されなければいけなかったのか?
■なぜ装丁がダサいのか?
といった謎を旋回するようにトークは展開していく。

カバーアートは、usi。剣を持って二重メタファーと闘う秋川まりえ(おそらく)のキュートなイラストだ。

KindleUnlimitedなら0円で読めます。
ぜひ、読書の快楽を共有するふたりのトークを堪能してください。