食卓を守るため、彼女は日本刀を握りしめる『RYOKO』

日本の食料自給率をあげるため、政府は薬を食品に投与する実験を行った。
ところが失敗により、食品は巨大化して自我を持ち、人々を虐殺し始めた。
日本は食材により壊滅。ゴーストタウンと化した。
料理バトルアクション『RYOKO』の配信が2月17日にはじまった。

すっかり機能を失った町で暮らす料子。母を亡くし、父と弟との3人暮らし。
化物になった食材が徘徊して襲ってくるから、歩くこともままならない。
にんじん、たまねぎ、えのき、きゅうり。
日本刀を握りしめて、料子は化物たちを日々命がけで狩りに行く。
家族の食卓を守ることが、彼女の一番の願い。

食材とファンタジーが題材の作品といえば、『トリコ』や『ダンジョン飯』などがある。
一方『RYOKO』は、料理そのものにこだわりはない。
狩りアクションメインのため、どちらかというと『モンスターハンター』に近い。
ただ、のんびり獲物を味わう、という空気はない。
死と隣り合わせの生活の中で、意地になっておいしいものを食べている、といった様相。
それでも料子たち一家は、町を出ていかない。

警官として戦っていた料子の母親は、国民が日本から離れる非常時でも、しっかり料理をし続けていた。
「私もダメかもって諦めかけてたの…でもねそんな絶望の最中、急に今みたいな食卓がパッと浮かんできて…まだまだ家族でご飯食べたいって思ったのよ」
母親が料子に言った「皆においしいもの、つくってあげて」という最期の言葉。
「食卓を守る」ということは、これからも一緒に過ごしたい、という未来への希望だ。