キスのしかたやエッチの手順を忘れてしまっても新鮮だからいいや『明るい記憶喪失』
記憶喪失が悲しいとは限らない。視点を変えればハッピーかもよ。
Twitterで人気を博した『明るい記憶喪失』の配信が2月27日からはじまった。
記憶喪失になったアリサ。直近3年間の記憶が消えてしまった。
恋人のマリは、自分と出会ってからの記憶を無くしていることに、不安を感じていた。
しかし、目を覚ましたアリサはマリを見て「どっ、どちらさまです?か?」と超ニヤケ顔。
記憶はないけど、マリの見た目が好みなのは変わってないらしく、「恋人だった」と聞いてハイテンション。うそー、ヤバーイ。
日々体を重ねる関係だったアリサとマリ。同棲している家に戻り、2人再びゼロから恋人生活をスタートしなおす。
恋人生活やり直せるなんて最高じゃね!?という発想のハイテンション百合コメディ。
キスのしかたやエッチの手順は、すっかり忘れてしまっているけど、ウブなドキドキが戻ってきた、と考えればお得感倍増。
記憶のあるクールビューティーのマリは、受け体質の寂しがり屋甘えん坊。ガン攻め体質のアリサは彼女を見て、ツボをつかれまくり。
イチャイチャコメディの間に、同性恋愛への偏見、というテーマが時折交えられている。
マリは記憶喪失のアリサと一緒にいる時間が増える。周囲の人に関係を説明するため、恋人同士であることをカミングアウトしなければいけない。
2人でいる時はなんの疑問も抱かないけれど、「女同士じゃ結婚もきついしさー」「女同士で!?美人なのにもったいねぇーなー」などと言う男性が何人か出て来る。
アリサはこれらの主張が、全く気にならない。当たり前だと思っているからだ。
マリはちょっとだけまだ不安がある。アリサはそんな彼女の心配する姿をかわいく感じ、抱きしめる。
「好き」ならば、記憶喪失だろうが、周囲になにか言われようが、一緒にいるだけで十分幸せ。
アリサの頑強な「好き」の気持ちに、ものすごくほっとさせられる作品だ。