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マゾヒストにはちゃんとこだわりがあるので聞いてください『エムさん。』

マゾヒストは、いじめられたらなんでも喜ぶだなんて思ってはいけない。こだわりは滅茶苦茶深い。
Mの矜持を描いたオムニバスコメディ『エムさん。』2巻の配信が始まった。

元はWEBマンガ。M男を自認する作者エム。が、自分をネタにマゾヒストあるあるを描いている。

エムさんが定期的に通う風俗で、必ず毎回指名する格安手コキ嬢とのやりとりを描くシリーズ。
彼女、あまりにも顔なじみすぎて、エムさんに対してめちゃくちゃフランク。
「は?40分コース?いつもは20分なのに?なんで?金入ったの?」
エムさん的には、そこがいいらしい。
プレイ後にたばこを吸ってぐちったり、元カレの話をしたり、ゲラゲラ大口開けて笑ったり。
普通ならNGなのだろうけど、とてもかわいい。と感じるのがM視点なのかな?

小学生時代、エムさんの後ろの席にいた女の子アヤちゃんの話シリーズ。
彼女はナチュラルボーンサディストで、少年時代のエムさんが喜ぶとわかって、彼をいじり倒す。
2人のヰタ・セクスアリスだ。

アヤちゃんは落とした消しゴムを、エムさんに拾わせた。いつも通りだ。
クラスの男子が同じように消しゴムを拾わせようとしたとき、彼女は言う。
「もしその消しゴム拾ったら……私絶対にエム君のことを許さない」

マゾヒストの世界のディープさと、風俗やAVの刹那感、ブルース感、それでも求めてしまうセンチメンタリズム。
性癖で悩まされることは多いかもしれないけど、このくらい楽しめたら幸せだ。

カジュアルに読めるSMマンガだとこのへんもオススメ。

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