ぼくを罵ってくれるのは、あなたじゃないと意味が無い『蛇沢課長のM嬢』
犬上すくね「蛇沢課長のM嬢」2巻の電子書籍配信が2月17日からはじまった。
若い会社員・美々子。顔は丸くて童顔で、背は小さくておかっぱ。
彼女の元には毎日のように、業務成績トップ、なんでもこなせるイケメンメガネ営業マン蛇沢順課長がやってくる。
彼は極度のマゾヒスト。
仕事中の美々子の元にバラの花束を持ってきて「ぶってくれ」という。
ボールギャグを買ってきて「それを持って私に命令してくれ。今すぐ口にはめるようにと」と美々子にお願いする。
欲求が満たされると、彼のテンションと仕事の効率はうなぎのぼり。なので会社的にはそっちの方がありがたいらしい。
一方美々子は、変態的な彼にドン引き。
彼女、プツンと切れると言動がサディスティックになる。
オリーブをテーブルの上に落として「手は使わないでくださいね?」と這いつくばらせる。
会社の運動会で蛇沢を罵倒。「今すぐここで四つんばいになってください。早く。」
真性のSとMがダダ漏れになる社会人たちの、変態ラブコメディ。
蛇沢は、美々子に本気できつく当たられないと、興奮できない。
美々子は蛇沢を相手に、本音で自分の思いの丈をぶつけることで、スッキリ気持ちよくなれる。
双方が「このくらいなら受け取ってくれる」「もっといける」という信頼でなりたっている関係だ。
だから他の人のせいで美々子が怯えた時、蛇沢はその相手に激しく怒り狂う。
お互い、蛇沢じゃなきゃ、美々子じゃなきゃ、真の安心感と満足が得られない。
全く恋愛関係になってないし、直接的な性関係も今のところない。
けれど、これだけごん太な赤い糸は、世界に一本じゃないですかね。