最終回目前『僕たちがやりました』女子高生を泣かせないルートを教えてくれ
週刊ヤングマガジンで連載中の『僕たちがやりました』。
1月23日発売のNo.8号で最終回を迎える。コミックスは1~7巻が発売中。
高校生のトビオ、マル、伊佐美とOBのパイセン。
学校ではダラダラ過ごし、放課後はスポッチャやラウンドワンで遊ぶ“そこそこ”の高校生活を送っていた。
ある日、ヤンキーばかりの矢波(やば)高校生徒にマルがリンチされてしまう。
4人は、威力の弱い手作りプラスチック爆弾を使った復讐を計画する。
トビオ「マジで殺すワケじゃねーんだし 何かアイツらに仕返ししよーぜって話だぞ」
せいぜい窓を割って驚かす程度のいたずらだと笑っていた。
しかし、爆弾は誤ってガスに引火。死者10名を出す爆破事件になり、トビオたちは事件の容疑者になった。
トビオの幼馴染・蓮子(3巻表紙)と、伊佐美の彼女・今宵(4巻表紙)という2人の女子高生も登場する。
トビオの無実を信じ、励まし続ける蓮子。
伊佐美たちが犯人だと気付いていても、知らないふりをして助ける今宵。
今宵「てゆーか 別に殺したい人間くらい みんないるんじゃない? みんな思っててもやらないだけで」
今宵「もし警察がガチで疑ってるとしたら」「とっくに ここバレて捕まってるっしょ」「つまりトビオさんは犯人じゃないってことで よくないですか?」
今宵はけろりと言い、あったかいご飯をトビオに勧める。
逃亡で張りつめていた空気が穏やかになる。
今宵の言葉に甘えて真実を隠していれば“そこそこ”の普通の暮らしに戻ることができるかも。つい夢想してしまった。
この漫画を「警察からいかに逃げきるか」の逃亡劇だと思っていたときは、それがハッピーエンドのようにも思えた。
蓮子と今宵が良い子なのだ。可愛くて健気でエッチで自分だけを好きでいてくれる。
そんな女の子との幸せな生活を、手放したいわけがない。
事件の捜査は打ち切られる。
それでも真犯人を探す刑事・飯室は、トビオたちに言う。
飯室「お前らは これから生きてく中で 幸せを感じるたびに思い出すんだ」「人の命を奪ったことを」
捜査は終わり、警察はもう追ってこない。なのに、話は終わらない。
これは逃亡劇じゃなく、ハッピーエンドとは何だ? と問う話なのだと気付かされる7巻。
もしかして彼らが幸せに終わるヒントがあるのでは、と1巻から何度も読み返してしまう。
トビオたちが自首するのか捕まるのか逃げ切るのか、7巻ではまだわからない。
トビオたちには少しでも正しい道を歩いてほしいと思う。
だけどそれは、2人の女の子にとって確実に不幸せなルートになることがつらい。
単行本は、2017年4月発売の第9巻で完結予定だ。