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腹筋の割れた女の子は好きですか『早乙女選手、ひたかくす』

17歳の少女・早乙女八重は、月島サトルに告白した。
彼女のことが嫌いではないサトル。でも彼は断った。
八重は女子高校生のボクシング大会優勝者で、学校と町内の期待の星。ちょっとしたアイドル。
とてもじゃないが、今、手を出すわけにいかない。

しかし、顧問はその様子を知って言う。
「おまえらこっそり付き合っちゃえ。」

水口尚樹『早乙女選手、ひたかくす』の電子書籍配信がはじまった。

八重はあまり言葉で気持ちを表現するのが得意な方ではない。
仏頂面で、感情を顔に出すのも苦手だ。
だから、どうしても周りに持ち上げられるとひけなくなりがち。
期待を裏切らないよう、自分の思いを隠しがち。

サトルに恋をしてからは、自分の意思を出そうと頑張るようになる。
でも周囲は、彼女を本のタイトルの通り「選手」として扱い続ける。

「女の子」として見られたい。
サトルと一緒にいたいし、手をつなぎたい。好きって言われたい。

サトルは、ぱっとしないところはあるが、非常にマメな少年だ。
二人は両思いになったからといって、今は恋に溺れるわけに行かない。
彼はトレーナーとして、八重が最善をつくせる練習メニューを組む。体にいいお弁当を作る。
自らの「ボクシング」「八重」への「好き」の思いを、少しずつ伝える。

ボクサーが食事制限し、痛みに耐え続けるように。
二人はお互いが好きだからこそ、恋を耐える。