2016.12.28
スティーブ・ジョブズ伝説のプレゼンを『スティーブズ流』に大胆に描いた結果・・・
アップルコンピュータ創業者であるスティーブ・ジョブズが持っていた必殺技(?)であった「現実歪曲フィールド」・・・これはジョブズが自身の「魅力」、「カリスマ性」、「虚勢」、「誇張」、「マーケティング」・・・等をもってして、どんなに実行不可能あるいは不利な状況に見えるときでも、相手に「なるほど..」と思わせ、結果として不可能を可能にしてしまうパワーのことです。
本作、『スティーブズ』は人類で初めて(当然ではありますが)、この能力を可視化することに成功した作品です。
恐らく今の一文を読んで「はは、なんだそりゃ」的な感想を抱いた方は多いかと思います。当然です。担当編集者である自分だって連載開始前は「そんなこと出来るのか?」と思ってましたから。
では何故、『スティーブズ』の著者たちはこの可視化に成功したのか?
理由は簡単です。
著者たちは皆、「現実歪曲フィールド」の可視化ができると「信じた」からです。そんな「著者たちが発する現実歪曲フィールド」に気づけば自分も巻き込まれ、本作に微力ながら併走させて頂くことができました。
最終巻においてクライマックスで、伝説と名高いジョブズのMacintoshプレゼンを『スティーブズ流』に描き切りました。このシーンは『スティーブズ』の著者たちによるジョブズの「現実歪曲フィールド描写の集大成」です。
だから漫画を開けば、そこに「現実歪曲フィールド」が立ちのぼって来るのです(誇張ではなく・・・)。
無垢に「何か」を信じて、「それ」を人に伝えようとする・・・言葉にすると簡単ですが、これが出来る大人は当然のことながら少ないです。
本作の著者たちはジョブズと同じで、そんな数少ない大人たちだったのではないかと思うのです。