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『クライングフリーマン』9冊まとめ買いが297円の神セール中なンです

小池一夫作、池上遼一画の伝説の傑作『クライングフリーマン』9冊まとめ買いがたったの297円セール中である(2016/12/22現在)。
「人を殺して滂沱の涙を流すイケメン」という超絶キャラクター火野村窯を主人公に、予測のつかない大展開を繰り広げるハードコア全裸ロマンス。
「今日が私の誕生日。とうとう二十九歳になりました。まだ処女です。お笑いあそばせ。でもほんとうです。おそらく……三十歳の誕生日を迎えることはないような、いま、そんな気がしています。その訳をこれから書いておきたいのです」
のモノローグからはじまる。
その訳は、殺人者の顔を目撃してしまった、と続く。
そして映し出されるのが、滂沱の涙を流しながら銃を構えるイケメンの絵だ。

おおおお、さすが小池一夫先生、読む者の心を掴んではなさぬオープニング。
そして一コマ一コマがブロマイドのようにカッコいい池上遼一先生の画。

悪の組織、暗殺、滂沱の涙、全裸、おっぱい、セックス、殺し、全裸、虎、全裸、竜、疾走、暗殺、滂沱の涙。
巨大な悪の組織と戦う男。
マッチョと奇想とパワーと愛の連打で打ちのめされる。
パンツ脱いでSOSの手旗信号、潜水艦の上に仁王立ちして全裸、毛皮の下は全裸、戦いながら全裸。
これだけ脱ぐシーンが多くて、脱ぐシーンがかっこいい漫画は、他にはあるまい。
言い知れぬパワーと共に疾走する物語に引きずり回される快楽がここにある。
1986年2月~1988年4月に『ビッグコミックスピリッツ』で連載。
懐かしさと共に読んでも良し、新鮮な気持ちで読んでも良し。
読ンで泣くがいい。