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不良たちが使いたがる「気合、根性、漢気」が大嫌いだ『六道の悪女たち』

チャンピオンから、新たなヤンキーマンガの傑作が生まれたよ!
中村勇志「六道の悪女たち」1巻がKindleなどで配信開始している。

いじめられっ子の少年、六道桃助。学校では不良軍団のおもちゃにされており、友人の”大佐”と”課長”の3人で、トイレで日々愚痴を叫んでいた。
ところがある日、突然六道が激モテしはじめる。
ただし、その相手はみんな悪女。
ギャル、ヤンキー、スケバン。ハーレムというより、猛獣に囲まれたウサギ状態だ。

これは人から逃げ続けていた少年が踏ん張るコミュニケーション改善物語。
おっかない女の子にモテた、というのはきっかけに過ぎない。

一人でチームを病院送りにするほどのスケバン・向日葵乱奈。誰もが恐れる危険人物。
惚れ込んできた彼女に対して六道は、暴力を振るわないようにお願いする。
すると向日葵は、返り討ちにきた他のヤンキーに対して一切手をあげず、やられるがままになった。

「不良たちがよく使う、僕の大嫌いな言葉がある。気合、根性、漢気。不良たちはよくこういう言葉を使いたがるが、僕はいつも思っていた。結局お前ら…言いてえだけだろ!」
「しかしたった今、僕の目の前に、真の漢気を持った不良が現れた」
「こんな可愛い女の子が、その身を犠牲にして約束を守った。男の僕は何をしている!!」
六道は、自分をいじめていたヤンキーから「逃げない」ことを決意する。

ゴミだと思っていた、チャラチャラしたヤンキーたち。特に男子。
しかし、自分の意思を持って相手に向き合えば、いい面も見えてくる。相手側が認めてくれることだってある。
六道が逃げなくなった瞬間から、どんどん他の強面キャラの見え方は変わってくる。

彼に起きている現象が本当に「『悪女』に好かれる」ことなのかは、1巻では不明。
「悪女」という言葉は、そもそも線引できない相対的なものだと考えると、簡単な話ではなさそうだ。