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美味そうな食べ物+ダメ人間。映画もドラマも盛り上がる『深夜食堂』原作の魅力

2006年に『ビッグコミックオリジナル』で連載がスタートした安倍夜郎のコミック『深夜食堂』。舞台は新宿の路地裏にある深夜0時から朝7時頃までしか営業していない小さな「めしや」。メニューは豚汁定食、ビール、酒、焼酎のみ。マスターができるものなら何でも作ってくれるという小さな店に集まってくる人たちの物語だ。

2009年から放送が始まった小林薫主演のドラマ版は現在、第4部に突入しており、映画『続・深夜食堂』も公開中。人気は日本国内にとどまらず、映画が大ヒットした台湾では中国語版『深夜食堂』が制作された。韓国では2012年にミュージカル化(!)され、韓国版『深夜食堂fromソウル』も制作されている。ドラマ第4部はNetflixで世界190か国に配信されている。

『深夜食堂』の魅力は、質素でありながら美味そうな食べ物もさることながら、店に集まってくるちょっとワケありな人たちが織り成す人情ドラマだ。だが、かなりウェットなドラマ版に比べると、安倍夜郎の原作コミックは意外なほどカラッと明るい。ほろりとする話もあるが、なんだかダメな人ばかりが登場する長屋を舞台にした落語のような味わいがある。

現在コミックは17巻まで刊行中。電子書籍で持ち歩いて、深夜の酒場で一杯傾けながら読んでみたい。