• トップ
  • 新刊情報
  • 『萌える!淫魔事典』他電子書籍化、「女性型淫魔(サキュバス)」がいっぱい

『萌える!淫魔事典』他電子書籍化、「女性型淫魔(サキュバス)」がいっぱい

ホビージャパンの「萌える!事典シリーズが、10月29日からKindleやブックウォーカーなどで電子書籍配信を開始した。
最初の配信は「淫魔事典」「悪魔事典」「天使事典」「魔女事典」「妖怪事典」「妖精事典」「女神事典」の7冊。

中でも「淫魔事典」の専門性は群を抜いている。萌え絵との相性も抜群。

扱われているのは46体
悪魔じゃなく「女性型淫魔(サキュバス)」だけでこんなにいる。
「性的に人間の男性に直接的手を出す」という定義だ。
(男性型の淫魔(インキュバス)は、解説でたっぷり扱われている)

有名どころだと、雪女。小屋に男性を引き込み、まぐわうことで精気を吸い取る。ラフカディオ・ハーンの「怪談」では、子供を10人産んでいる。
中国の白蛇精。白い蛇が身分の高い美女に変身し、男を誘い込んでセックス三昧、その後に殺して生肝を奪う。
ゾロアスター教のジャヒー。人間を誘惑する力を手に入れた、世界中の売春婦の守護者で、女性の月経をもたらした張本人と言われている。
イヌイットの間に伝わるヌリャックサック。見た目は人間と同じ。妻を持たない男性は、この精霊と性行為を行うことで性欲を満たしていると囁かれる。

肉欲に関わる存在だけを切り取ることで、各地の性と宗教の関わりが見える。
特にキリスト教の「性欲は罪」とする考え方が、イスラム教や仏教、ユダヤ教とどう違うのかの比較ができるは興味深い。
中世ヨーロッパの「女性観」や、修道院の堕落した姿も浮かんでくる。
人間は性をどう恐れてきたのかの歴史がわかる一冊だ。

今回電子書籍化された中だと「萌える!魔女事典」が、定義も含めて切り口がはっきりしており、面白い。

11月配信は「ヴァルキリー事典」「モンスター事典 陸の巻」「モンスター事典 海の巻」「モンスター事典 天の巻」「ソロモン72柱の魔神事典」「日本神話の女神事典」「ギリシャ神話の女神事典」「戦場の乙女事典」「ヴァンパイア事典」。
12月には「妖怪事典 伝承編」「ドラゴン事典」「デミヒューマン事典」「中国妖怪事典」「ケルト神話の女神事典(書籍版は11月18日発売)」と、今まで出た全ての本が電子書籍化される。

「萌える!ソロモン72柱の魔神事典」はかなり解説が濃いので、オススメです。