「ど根性ガエル」漫画家の娘による家族崩壊実録マンガ。恐怖や怒りも何もかも描いた
書籍版が出た時にネットで話題になった実録マンガ「ど根性ガエルの娘」1巻が、108円で11月1日から配信されている。
作者の大月悠祐子は、「ど根性ガエル」を産んだ吉沢やすみの娘だ。
「ど根性ガエル」は1972年にアニメ化され、大ヒットした。
吉沢やすみ、20歳の時。単行本は飛ぶように売れた。手塚治虫にも褒められた。
連載終了後、スランプに陥る。
心はどんどん荒み、「ど根性ガエル」で稼いだお金はすべて、賭け事で使い果たした。
暴力を働き、家中の壁に穴が空いた。
ついに彼は失踪。13本の原稿をいっぺんに落とした。
家族崩壊から、再生までのノンフィクション。
描けなくなった父が味わった恐怖、家族を守り続けた母への敬意を、娘として、マンガ家としての視点で見ている。
同時に、当時起きたことへの恐怖や怒りも、きっちりと作中で語っている。
何もかもをよしとするのではなく、父親と対等に話し合える関係になり、文句を言えるようになったからこそ、マンガにできたのだろう。
同時発売で、「ど根性ガエルの娘」2巻も配信されている。
サラ金からの借金を母が働いて返した話や、娘の貯めたお金を盗み続けた話、自分が心を病んだ話などが収録されている。