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ゲス女子高生か痴女かスパイかゲーム脳か『ちおちゃんの通学路』4巻

川崎直孝『ちおちゃんの通学路』がおもしろいので、
1巻2巻3巻とレビューして、いよいよ4巻。さらにおもしろい。

4巻16話は、雪ちゃん競技用水着で登校するの巻
感動するのは、こういった無茶な話をリアリティを持って読ませるワザ。
神社の前に座ってるちおちゃんと真奈菜。二人のポーズ、木の陰、ていねいに描き込まれたリアルな描写。
から、視点位置がぐるっと回っての「あっ 雪ちゃん来た」ってちおちゃん。
ずっと向こうにぼんやりといる雪ちゃん。
次のコマが、雪ちゃんのアップ。
コマからはみだして、ぐいっとこちらに近づいた感で見せておいて、
次のコマ、そのページの最後で、ちおちゃん真奈ちゃんの驚いた顔がきて、次のページをめくらせる強いベクトル。
ページをめくると、1ページでドン、雪ちゃんの競泳水着姿である。
読者をぐっと引き込んでおいて、この奇異な状況。
そして“平穏な学園生活のためなら中の下程度のリスクを迷わず取るこれがちおちゃんの…中の下道”が炸裂して、どんどんトンデモない方向に転がっていく展開にあれよあれよと読まされる流れ。

17話は、ちおちゃん例によってゲームやりすぎで虚構と現実の区別がつかなくなって仕出かす話
ゲームキャラの行動を説明するために、狭い路地で両手超足つっぱねてちょっと昇ってみせる。
までは、まあ、よかろう(よくはない)。
そこから、下におっさんが来たからって“パンツ見せつけてる痴女に”見えなくもないと思うのがもうオカシイのだが、パンツを遠ざけるために上に昇っていき、どんどんゲームの世界に入り込んでいって、“いっそこのまま頂上まで…”
そして、その先で見つける宝物とは……。まさかの青春感動エピソードにまでローリング・ストーンしていくのは、いったい何故だッ。
日常のさりげない動きから、アクロバティックなアクションまで、身体の動きのリアルな描写が、荒唐無稽な展開を納得させる。

18話、3巻12話に登場した公園の老師、再び!
「女子諸君はすべからく学力偏差値上げるより顔面偏差値を上げるべし!!」
などと炎上必至の暴言を吐き、ちおちゃん美人化作戦を開始する顛末。

19話、準レギュラー並に登場している暴走族のあんちゃん安藤さんが、ちおちゃんにアプローチ。カップル誕生か?

20話、風紀委員・篠塚桃(3巻第15話)が、意を決して初めての買い食い
よりにもよって助けを求める先はちおちゃん&野々村真奈菜。なので、無事ですむわけがない。

個性的なキャラも増えてきて、どこへ展開していくのか予測のつかない無茶っぷりも、相乗効果で加速していく『ちおちゃんの通学路』4巻、オススメです。

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