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今野敏が電子書籍を個人出版。人気作家も個人出版の時代か

ドラマ化された『ST 警視庁科学特捜班』シリーズなどで知られる作家の今野敏が、総合電子書籍ストア「BOOK☆WALKER」から、出版社を介さない個人出版にて電子書籍を刊行した。

作品は、ドラマ『ハンチョウ』の原作となった「安積班シリーズ」の特別短編『課長室』と、若き日の安積と速水の警察学校時代を描いた『初任教養』の2作品。前者は「今野敏の軌跡 作家生活35周年 特製ブックレット」に収録されたもの、後者は自伝エッセイ『流行作家は伊達じゃない』に収録されているもの。特に今野敏作品のオールスターが登場する前者は一般書店では販売されておらず、ファンにとっては「幻の作品」とされている。

2作品合わせて定価は300円(税別)。今野はコメントで「今回、本作を個人出版したのはBOOK☆WALKERからお願いされたという点が大きい」とネタバラシをしているが、今後はこのように作家が入手しにくくなった自作やオリジナル作品を電子書籍として個人出版する時代になるだろう。出版社を介して電子書籍を販売すれば作家の利益はほんのわずかだが、個人出版なら印税率も格段に高くなる。今後、今野に続く有名作家が現れるかどうかに注目だ。