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泥だらけの女の子『ガタガール』オタクはめんどくさいけどかわいかったら許される

泥だらけの女の子の表紙が目印「ガタガール」1巻が電子書籍で配信中。

中学2年生の潮崎干太は、クラスメイトの大人しい少女・七瀬汐(うしお)に憧れていた。
ある日姉に連れられて行った「干潟観察会」で、意外にも汐に出会う。
彼女は全身つなぎ長靴、麦わら帽子、指ぬきグローブに首にタオル、バケツにタモ網と小型スコップの超完璧装備。
方言丸出しハイテンションで干潟を満喫するその姿は、学校にいる時とは全くの別人だった。

カニや貝や魚や寄生虫など、干潟生物うんちく満載のマンガ。
生物部の3人「生き物を飼う」浦井戸海、「生き物を調理する」岡谷紫、「生き物を標本にする」七瀬汐、と視点を3つにわけて、干潟の魅力を解説している。

汐の干潟オタクっぷりがものすごくめんどくさい
初心者の干太に対して、潮干狩りの解説をものすごい勢いでまくしたてる。
自分を「プロ」、干太を「素人」と呼んで指示を出す。
干太が感心すると、ものすごいドヤ顔をする。
まあ、やりがち。

干太が自分より大きい貝を取ると、めちゃくちゃ嫉妬、涙目になって負けじと掘りまくる。
自分の知っている知識を他の人が知っていると、どんより気持ちが沈む。周囲の空気は最悪になる。
さすがに、めんどくさい。

オタク特有の厄介さをがっちり描くことで、彼女が時折デレる時の破壊力が抜群になっている。
純粋な汐は、干潟活動モードだと、生物のみならず他人に対する好意も全て丸出しになる。
彼女の趣味を受け入れ、仲間になってくれた干太に、どんどん好意を寄せていく。たまに赤面までする。
汐のドヤ顔は、心を開いてくれている証。そんな子、フォローしてあげたくもなっちゃうよ。