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『ちおちゃんの通学路』SAN値がガリガリ削れていく…っほど面白い

『ちおちゃんの通学路』1巻を読んだ。
おもしろい。
主人公はちおちゃん。舞台は通学路。
ハイテンションはつらつ爆笑通学マンガだ。

「わあああっヤバいよぉっ遅刻遅刻っ」
と叫びながら走る女子高生。パンはくわえてない。
物語の発端らしい発端から始まり、全編、通学路だけで展開していく。
学校へ行くか、学校から帰るか。
ミッションは単純なのに、まあ、起こる起こる事件の数々。

全面通行止にぶつかり、電柱をつたって屋根を通るという暴挙に出た顛末を描く第1話
遅刻しそうになっている原因は、徹夜で暗殺ゲームをプレイしていたから。
屋根をつたっていけるかもと思ってしまったのも、伝説の暗殺者気分が盛り返してしまったからだ。
ここから、屋根を疾走するゲーム的理想像と現実の違いをまざまざと思い知らされるドタバタを経由し、絶望の行き詰まりを超えての奇跡の大逆転まで。
ただの通学路が、こんなにもおもしろいとは!

同じクラスの細川さんが手を挙げて挨拶してくれたのだが……。一緒に通学するだけで、こんなに波乱万丈になるとは! の第2話。
通学路上での暴走族あんちゃんとの死闘を描く第3話。
路地へ消えていったカップルをのぞきみる第4話。
「おしっこがしたいでごわす。そしてもう限界でごわす」の第5話。

通学路という限定された状況設定のなかで、次々と起こる波乱万丈、大展開。
止まることない女子高生ちおちゃん。
めちゃめちゃデティールを描きながら抜くところは抜く絵の巧さ。
ついつい徹夜でネットワークゲームをやってしまう女子高生のダメっぷりも、ゲームこねたの充実度もすばらしい。
(おしっこ我慢の巻の「もはや一歩ごとにSAN値がガリガリ削れていく…っ」のコマ隅の解説は爆笑しました)

石黒正数『それでも町は廻っている』が好きな人は、気にいると思います。
『ちおちゃんの通学路』オススメ!

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ライター情報

米光一成

米光一成

ゲーム作家/ライター/デジタルハリウッド大学客員教授。代表作「ぷよぷよ」「BAROQUE」「想像と言葉」等。
https://twitter.com/yonemitsu