2016.10.05
激震! Kindle Unlimitedが書籍を大量削除して講談社激怒
月額980円で12万点の書籍&マンガ&雑誌が読み放題! と今年8月より鳴り物入りで始まったサブスクリプションサービスの本命、AmazonのKindle Unlimitedに激震が走っている。
異変が判明したのは今月頭。「Kindle Unlimitedからもう殆どの出版社が手を引いたんだな」というタイトルの Togetterまとめが公開されて話題を呼んだ(現在は削除)。Kindle Unlimtedから大手出版社から刊行されている書籍などが大幅に削除され、読みたい作品が極端に減ってしまったというレポートだった。
その後、鷹野凌氏が10月2日にKindle Unlimitedのジャンル別・出版社別のラインナップの変化をレポート。特筆すべきは出版社別の変化で、1208点配信していた講談社はわずか5点に、小学館は855点から約半分、光文社、白泉社に至っては500点以上配信されていたものが0点になっていた。ほかにも実業之日本社、ディスカバートゥエンティワン、朝日新聞出版、芳文社、一迅社などが大幅に点数を減らしている。また、「Kindle Unlimitedはエロに強い」とも言われていたが、2000点以上配信していたフランス書院が0点になっている。
先述のTogetterまとめのタイトルにあるように、当初は「出版社が手を引いた」と見られていたが、10月3日、講談社がAmazonに「抗議文」を発表したことで内実の一部が明らかになった。1200点以上の書籍や雑誌などが講談社側に一切説明がないまま、「Amazon.co.jp社側の一方的な事情」により配信停止されていたというのだ。講談社側の抗議に対して、現時点でAmazon側はコメントを出していない。
コンテンツホルダーである出版社(あるいは著者)にとって、書籍、雑誌などは“子”も同然。Amazon(Kindle Unlimited)に子を預けていたら、いつの間にか一方的に追い出されていたということになる。書籍のサブスクリプションサービスの今後を占う上で、大変重要な転機が早々に訪れたということができるだろう。