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事件をデバッグするハッカー探偵『裏切りのプログラム ハッカー探偵 鹿敷堂桂馬』

プログラマーの人材紹介業を営むベンチャー企業、コードエージェント。取引先に採用されたプログラマーが事件を起こし、本人は行方不明に。
社長の安藤裕美は、なす術がない。そこへ、自称「ただのプログラマー」鹿敷堂桂馬(かしきどう けいま)が現れる。必要であれば、事件解決のため安藤のサポートをするというが――。

『裏切りのプログラム ハッカー探偵 鹿敷堂桂馬』(文藝春秋)は、プログラマーであり技術関連の著書を持つ柳井政和・初の小説作品だ。

「あれは、真面目に仕事に取り組んできた人のコードです。」

犯人と思わしき人物が書いたプログラミングコードを、鹿敷堂は評価する。そこには、プログラマーという職業に対するプライド、そして他人の仕事への敬意があった。

コードエージェントには、一度はつまづき、よそで扱いにくい人材が集まる。彼らはみな、優秀だ。頑張りは報われる、すべての仕事が正しく誰かのためにありますように。プログラマー柳井政和の、そんな思いがあるんじゃないだろうか。

安藤もまた「世の中に本当に役立つ仕事をしたい」と諦めない。青くさいと言われようとも、仕事の理想は高くありたい。

シリーズ化、希望します!