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これでクイズに強くなれる。ベスト5冊を選んでみた

先日放送された「高校生クイズ2016」(日本テレビ)。
今年は兵庫県灘高校の初優勝で幕を閉じた。

クイズってちょっと面白そう、来年は高校生クイズに出場してみたい!
そんな中高生に向けて、クイズが好きになり、強くもなれる5タイトルを紹介する。
(もちろん大人が読んでもクイズしたくなります)

◆杉基イクラ『ナナマルサンバツ』

出された問題に対し、誰よりも早く正解を答える。
多くのクイズプレイヤーはその快楽を覚えてクイズのトリコになる。
このマンガの主人公、越山識も同じだ。新歓の舞台で答えたある一問によって高校生活が大きく変わる。
初心者だった彼がクイズ研究会に入りメキメキと実力をつける姿を、自分と重ね合わせながら読む。
きっと絶好のイメージトレーニングとなるだろう。
またリアルなクイズ世界の描写も随所に現れる。
たとえば「ボタンチェック」と呼ばれる行為。
早押しクイズが始まる前、早押し機が正常に動くか確認するために、回答者は順々にボタンを押していく。
全員が押し終わった後、なぜか会場から拍手が自然発生する。
これはクイズ研究会やクイズ大会を多く取材した作者だからこそ描ける場面だ。
「ヤングエース」(KADOKAWA)で現在連載中。

◆青柳碧人『双月高校、クイズ日和』

こちらはクイズを題材にした青春小説。
クイズ大会「ビロード6」に出場するため、クイズ同好会を立ち上げた鹿川(リーダー)。
空気が読めない性格がゆえ、友だちもいないし、クイズも強くない。それでも情熱は人一倍ある。
そんなリーダーに気圧されてか、ひとり、ふたりと同好会に集まってくる。
流されるまま入会してしまった気弱な男子、テニスに対する情熱を失い部活を辞めた美少女、あがり症の不良少女……。
バラバラの個性を持ったメンバーが、クイズという絆でひとつになり、目標に向かう。
読むと仲間を集めてクイズがしたくなる。

◆日高大介『クイズ王の「超効率」勉強法』

どんな勉強をすればクイズに強くなれるのか?
実はやみくもに知識をつければいいというわけではない。
クイズの世界には「ベタ問」と呼ばれる基本問題が存在したり、問題文自体にもいくつかのパターンがあったりするのだ。
「なぜ山に……」「ジョージ・マロリー!」。「オーストリアの首都はウィ……」「キャンベラ!」
このように早いタイミングで答えられるのも、ベタ問やパターンがあるからこそ。
基本的なクイズ理論やそれに基づく勉強法を、クイズ作家である著者がわかりやすく解説した一冊。

◆東京大学クイズ研究会『東大クイズ研のすごいクイズ500』

理論をおさえたら、あとはひたすら反復して自分の身体に染みこませる。
スポーツでもクイズでもいっしょだ。
野球の素振りをクイズに置き換えると、問題を数多く解くこと。
そのためには問題集を何冊もこなす必要がある。
最初の一冊におススメしたいのは、多くの実力者を輩出する東京大学クイズ研究会が作成した問題集。
基礎レベルから難問まで、ジャンルごとに5段階のレベルに分かれているので、自分の実力がどのくらいなのかもわかる。

◆成毛眞 『教養は「事典」で磨け』

クイズにより強くなるためには、問題集にも載っていない幅広い知識が必要になる。
あるジャンルの知識を深めたい場合、事典の活用が有効だ。
この本に紹介されている事典を読めば、相当な実力がつくことだろう。
もうひとつ事典を勧める重要な理由がある。それは情報の信頼性である。
クイズは正しい答えを解答しなければいけない。
間違った知識を覚えることに何の意味もないのだ。
(ちなみにテレビ番組で出される問題は、その解答が正しいか、何重もの事実チェックが行なわれている)

みなさんのおススメのクイズ本があれば、Twitterハッシュタグ「#クイズ本」で、ぜひ紹介してほしい。
来年も高校生クイズが続いてくれることを願っています。そして多くの高校生が参加しますように。