2016.09.12
桑田圭祐「ぼくが歌っているものは歌謡曲」電子音楽雑誌「エリス」16号
音楽評論家・萩原健太が編集人を務める電子書籍オリジナルの音楽雑誌『エリス』の16号が刊行された。
目玉記事はシングル「ヨシ子さん」をリリースした桑田佳祐へのロングインタビュー。萩原とは40年の付き合いだけあり、くだけた雰囲気ながらも突っ込んだ内容になっている。「ヨシ子さん」を作る際、若いスタッフと一緒に「世代や人種を超えて共通するようなものを探っていった」と語る桑田は、自分がやっている音楽を「歌謡曲」だと断言する。
「ぼくが歌っているもの、私らが商っているもの、扱ってるものも歌謡曲って言えばすごく腑に落ちるし楽になるなって思って」
ジャンルとしての「昭和歌謡」ではなく、貪欲にあらゆるものを飲み込んでいく「歌謡曲性」を誇らしいと思えるようになったという桑田。ほかにも、「音楽に政治を持ち込むな」論争への桑田佳祐からの回答も。桑田ファン、サザンファンは必読。
ほかにもピーター・バラカンによるパンチ・ブラザーズのインタビュー、萩原健太による荒木一郎インタビュー、「外国人が歌った日本の歌謡曲」論、東大教授・安富歩による連載「マイケル・ジャクソンの思想」など盛りだくさん。これで無料なんだから太っ腹だ。