『HUNTER×HUNTER1』10巻。拷問尋問を一蹴した男たち

冨樫義博のHUNTER×HUNTERが休載してから10週間が経過してしまった。今回は、単行本の10巻を振り返る。
9巻から続いたクラピカ対ウボォーギンのバトルは10巻序盤で決着。ウボォーギンはクラピカの鎖に拘束されてしまう。幻影旅団一の怪力をもってしても鎖を断ち切ることができない。ここからクラピカの拷問が始まる。

仲間の居場所は?
「殺せ」

他にどんな能力者がいる?
「殺せ」

他の仲間はどこにいる?
「くたばれバカが」

最期まで質問に答えなかったため、心臓を鎖で絞め潰されて絶命。仲間に関する情報を漏らさなかったウボォーギンは死ぬまで悪役の姿勢を貫いていた。

幽☆遊☆白書でもウボォーギン同様、尋問を受けた男がいた。仙水の手先である殺人医師・神谷実である。大凶病院で医師を務めていたが、看護師や同僚の医師を独自の念能力でウイルス感染させたり、鋭い手刀で殺傷させたりした。幽助と対峙するも、全く歯が立たず、尋問を受ける。

他のメンバーの名前は?
どこに住んでる
アジトはどこだ?

『答えは「バカめ」だ!!』

素っ頓狂な答えを叫んで幽助に襲い掛かる神谷だったが、またしても殴り返されてしまう。内ポケットにしまっていたブドウ糖を血清だとウソをついてとんずらしようとしたが、その目論見がばれて息の根を止められてしまった。
神谷は脳内麻薬を作り出して気持ちよくなっていた。殴られても「うひゃひゃうひうひ」などといってニタニタ笑っていたのだ。

ウボォーギンは死んでも仲間は売らないという覚悟の元、「バカが」と言った(正直に答えれば助かる可能性があった)。神谷はハイになりすぎて尋問に付き合ってくれなかった。どちらの悪役も魅力的である。