「夫は私より獣を愛してるのです」手塚治虫エロ変態傑作『ロバンナよ』セール中
『空気の底』が、2016年09月の手塚治虫月間セールで安い。
『空気の底』は、大人向け雑誌「プレイコミック」に月1回連載された作品群。
だけあってヤバイヤバイヤバイ。
扱われているテーマは、以下の通り。
人種差別、近親相姦、獣姦、異常性欲、格差社会、犯罪、公害問題、学園闘争、新薬実験、核戦争。
そららがミックスして禍々しい印象を残す短編も多い。
表紙絵にもなっている短編「ロバンナよ」は、異常性欲と、夫婦の愛と、獣との愛を描いた問題作だ。
手塚治虫が登場する。
旧友のところを訪ねる。
彼はロバを飼っている。
激しい雨になり泊めてもらうことにしたのだが……。
深夜、旧友の妻が「私を連れて逃げて!」と訴えてくるのだ。
「主人は…人間よりもむしろけものに はげしい愛情をもっているんです…」
と語り始める旧友の妻。
「私にウマになれ ほえろ かみつけといい私の首にクサリを……」
変態である。
「主人こそ狂っているんです……」
夫は妻を狂っていると言い、妻は夫を狂っていると言う。
わけのわからない状況から逃げようとした手塚は、地下室を見つけて……。
驚愕のエンディング、フランスあたりで映画化してほしい。
収録作は、以下の通り。
ジョーを訪ねた男
野郎と断崖
グランドメサの決闘
うろこが崎
夜の声
そこに穴があった
カメレオン
猫の血
わが谷は未知なりき
暗い窓の女
カタストロフ・イン・ザ・ダーク
電話
ロバンナよ
ふたりは空気の底に
『空気の底』アダルトなみなさまにオススメです。