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「HUNTER×HUNTER」6巻。ヒソカが天空闘技場に残した「青い果実」

冨樫義博の『HUNTER×HUNTER』。休載してから6週目。今回は単行本第6巻を振り返る。6巻からはハンターの基本、「念能力」を介したバトルが展開されていく。

天空闘技場で、またしてもヒソカが「試験官ごっこ」をしているのが分かる巻でもある。バトルマニアとしてリングに立っており、成績は8勝3敗6KO。KO数=殺した人数で、3敗は不戦敗。ヒソカに敗れはしたものの、生還できた者が2人いるということになる。そのうちの一人であるカストロとの再戦が始まる。

「今殺すにはもったいない人だけ生かすわけ」
ヒソカにとっての、生かすか殺すかの基準。ゴン、キルア、クラピカ、レオリオだけでなく、カストロに対しても、才能あふれた使い手になることを期待していた。そして序盤、ヒソカは思わぬ苦戦を強いられる……。

ちなみに、ヒソカからポイントを奪ったもう一人の人物なのだが、33巻時点ではいまだ明らかにされていない。
相対した敵は基本的に全員殺しにかかるヒソカ。1巻終盤から2巻冒頭までで行っていた「試験官ごっこ」の際、逃げ惑う受験生に追い打ちをかけて残さず殺していた。幽遊白書の戸愚呂(靴の裏を舐めてでも助かりたいと願った強い妖戦士・田中を見逃してあげたことがある)と違い、弱者には厳しい。そう考えると、ポイントを奪ったもう一人の人物も、現在どこかで生存しているのは間違いない。

前途有望な相手を「青い果実」と表現するヒソカ。食べごろを逸してしまったと分かったときには、残念さと怒りが入り混じった感情を見せていた。天空闘技場に残しておいたもう一つの果実は、ちゃんと適正期にいただけるのか。