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dマガジン、Kindle Unlimited、楽天マガジン、3大雑誌読み放題サービス徹底比較

dマガジンの浸透と“黒船”Kindle Unlimitedの襲来、そして唐突にも思える楽天マガジンの参入したことによって、一気に加熱した雑誌の定額読み放題サービス。それぞれに長所と短所はあるが、コストパフォーマンスを大まかに比較すると次のような数字になる。

dマガジン:月額400円(税別)、約160誌
Kindle Unlimited:月額980円(税別)、約300誌(※)
楽天マガジン:月額380円(税別)、約200誌

とはいえ、980円で12万冊の和書(コミック、雑誌)が読み放題になるKindle Unlimitedにしても、サービス内に読みたい本がなければ結局、割高に感じるだろう。雑誌の読み放題サービスも同じで、いくら安かろうが、ラインナップ数が多かろうが、自分の興味のあるジャンルについての雑誌が存在しなければ意味がない。

そこで本記事では鷹野凌氏の先行研究をもとにして、それぞれのサービスが提供している雑誌の傾向を簡単に分析してみたい。

Kindle Unlimited

・傾向その1:女性ファッション誌が弱い。
「25ansヴァンサンカン」「anan」「AneCan」「BAILA」「CanCan」「CLASSY.」「JJ」「LEE」「MAQUIA」「MORE」「non-no」「Oggi」「SPUR」「STORY」「VERY」がいずれも配信されていない。これは講談社、集英社、小学館、光文社がKindle Unlimitedの雑誌読み放題にほとんど参加していないからである。逆に、dマガジン、楽天マガジンはこれらの雑誌をかなりフォローしている。

・傾向その2:専門誌、業界誌が強い。
「0歳からの教育 育児編」「Audio Accessory」「Basser」(つり雑誌)「CG WORLD」「LOG HOUSE MAGAZINE」「MISS ウエディング」「サウンド&レコーディング・マガジン」「ホームシアターファイル」など、その筋のマニアが唸る専門誌が配信されている。なかには初めて誌名を聞くようなマニアックな雑誌も多い。「QUICK JAPAN」も配信している。また、PC雑誌、カー雑誌を多く取り揃えている。

・傾向その3:Hなコミック誌が多い。
「COMIC BAVEL」「comicアンスリウム」「comicクリベロン」「アクションピザッツ」「アクションピザッツDX」「コミックホットミルク」「コミックメガストアα」「デジタル姫盗人」などを配信中。Hなコミックを書店やコンビニで買うのが恥ずかしかった人にはいいかも。

dマガジン
・傾向その1:週刊誌が強い。
「週刊SPA!」「週刊ザ・テレビジョン」「週刊ダイヤモンド」「週刊ニューズウィーク日本版」「週刊ファミ通」「週刊プロレス」「週刊ベースボール」「週刊ポスト」「週刊現代」などを配信。楽天マガジンとも重複している部分も多いが、「週刊新潮」「週刊文春」を配信しているのはdマガジンだけ。

・傾向その2:日経の雑誌を配信している。
「日経Health」「日経PC21」「日経TRENDY」「日経WOMAN」「日経エンタテイメント!」「日経おとなのOFF」「日経ビジネスAssocie」「日経マネー」を配信中。Kindle Unlimited、楽天マガジンでは配信しておらず、dマガジンの強みの一つである。

・傾向その3:書店の雑誌棚に近い。
ざっくりした表現で恐縮だが、「BRUTUS」「CREA」「dancyu」「LEON」「Mart」「Number」「PRESIDENT」「VERY」「ダ・ヴィンチ」などの書店の雑誌棚でよく見かける人気雑誌を独占配信している。Kindle Unlimited、楽天マガジンにはない強みだ。

楽天マガジン

・傾向その1:強い特色がない。
配信されている雑誌のラインナップはdマガジンに近く、総花的。ただし、「週刊文春」「週刊新潮」「BRUTUS」「ダ・ヴィンチ」などの人気雑誌が漏れているのが弱点。配信している雑誌数は多いが、Kindle Unlimitedほどマニアックでもない。ただし、今後ラインナップを拡充してdマガジンに肉薄していく可能性はある。

以上です。自分に合っている読み放題サービスを選んで利用してみよう。