これからデジタルコミックは縦読みになる?「Renta!」が「タテコミ」で狙う市場10倍作戦
パピレスが運営する電子書籍サイト「Renta!」にて、スマートフォンに最適化されたタテ読みのフルカラーコミック「タテコミ」が8月9日よりリリースされた。
従来の電子書籍は紙の本のページをまるごとデータ化し、横方向に読み進めていく形が主流だが、スマートフォンなどの画面が小さな端末ではセリフやルビ(ふりがな)が読みにくい場合が少なくない。
「タテコミ」は既存のコミックのデータから一コマずつ切り出しを行い、スマートフォンの横幅に近いサイズにして表示し、縦スクロールで読ませていくというもの。従来モノクロだったページも彩色してフルカラーにするのも特色だ。
初回リリースでは『奴隷区 僕と23人の奴隷』『もののべ古書店怪奇譚』『リコーダーとランドセル』など11作品をタテコミ化。初年度に1000作品、将来的には「Renta!」掲載コミック12万点すべてのタテコミ化を目指すのだという。
かつて、ガラケーの時代に一コマ単位で縦読みできるデジタルコミックが流行したことがあった(ほとんどがHコミックだった)が、今回はメジャーなヒット作品も作者と出版社の許諾を得た上で「タテコミ」にしていく。
紙の本よりもスマホでコミックを読む時代になれば、手塚治虫らの時代から続いてきた従来のコマ割という概念がまったく変わるのかもしれない。