悲劇の老人・ボドロ「HUNTER×HUNTER」4巻
『HUNTER×HUNTER』の休載を発表した冨樫義博。少年ジャンプで休載を発表してから4週目になる。第4巻は、第4次試験から最終試験までが行われる、ハンター試験のクライマックスが描かれている。
最終試験は受験生同士の1対1のバトル。相手を殺さず、「まいった」と言わせれば試験合格。相手を死に至らしめるか、最後まで負け続けた場合のみ、不合格となる負け残りトーナメントである。
残っている受験生はゴン、キルア、クラピカ、レオリオ、ハンゾー、ポックル、ギタラクル、ヒソカ、ボドロ。4次試験を通過してきた9名。ギタラクルの針攻撃やポックルの痺れ矢など、これまでそれぞれの実力の高さが発揮されているシーンがあった。
漫画では唯一、特に何も活躍シーンを見せなかったボドロ。ここまで分かっていることは老人キャラであることのみ。
幽遊白書でいう乱童のように、ここまで実力を隠し続けていた不気味キャラなのか、柘榴のようにそもそも実力のないキャラなのか、怪しい存在である。
「一番戦いたくない相手は?」
トーナメントの組み合わせを考える会長から全員に同じ質問が出された。
「405番と99番だ 子供と戦うなど考えられぬ」
ボドロは殺人狂ヒソカの名前は挙げず、ゴンとキルアの名前を挙げていた。老兵(?)としての誇りみたいなものがあったのかもしれない。
その一方でヒソカと戦いたくないと言っていた受験生はハンゾー、ポックル、ギタラクルの3名。組み合わせは彼らの希望が叶えられる形(最後まで負け続けないとヒソカとは当たらない)となる。ボドロの初戦の相手はヒソカとなってしまった。
キャラかぶってんなコイツ
のちのキメラ・アント編でキーパーソンとなるハンター協会会長のネテロに、自身とキャラがかぶっていることをつぶやかれていた。老人キャラ、ひげ、ルーズに伸ばされたちょんまげ。
「私はネテロと兄弟なのだ」と言われれば納得してしまうくらいには、外見が似ている。
主要人物とキャラがかぶってしまった場合、その人物はだんだん使われにくくなってくる。そうなると作者によって、物語から退場させられることになるのである……。
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