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100人の文芸系セルフパブリッシング作品が無料で読める。才能にきっと出会える

この感情は何だろう。というわけで、夏は読書のシーズン! 「新潮文庫 夏の100冊」ではなくて、「セルフパブリッシング夏の100冊」が刊行された。なんと無料!

100人の文芸系セルフパブリッシング作家が一押し作品を持ち寄ってラインナップしたもの。表紙画像と紹介文、Amazonへのリンクが貼られている。著者(編者)は猫のぱぶにゃん。

たとえば、『アーマードール・アライブⅠ 死せる英雄と虚飾の悪魔』は、人工知能を操り人間を殺戮する謎の現象のせいで滅亡寸前になってしまった人類が、自我を持つ人型兵器「アーマードール」を開発、心無き機械との戦いに明け暮れる――という設定の中で展開する「近未来SFロボットラブコメ」。表紙の絵が可愛いぞ。

『悪魔とドライヴ』は、3Dプリンタ製の銃とテロと女子高生作家などが飛び交うハードボイルド恋愛小説。「誰もまだこの本を知らない。各界で話題騒然」と紹介に書いてあって、どっちだよ! と思いがち。

『ある文章の告発』は、ひき逃げ犯人告発のために書かれた「文章」が主役のお話。文章が書き手の代わりに犯人の罪を世間に知らしめようと奮闘する。第二回別冊文藝春秋新人発掘プロジェクト最終候補作品。

『エンジェル』は、突然発生した致死率100%の謎の奇病と戦う遺伝子学者・五十嵐豊の物語。そして奇病に隠された恐るべき秘密が明らかになる。320ページという長さもさることながら、Amazonのレビューがいずれも高評価なのが凄い。

『がらくた少女と人喰い煙突』は、究極の“非”断捨離系女子である《強迫性貯蔵症》の少女と、覗かずにはいられない《盗視症》探偵が、瀬戸内海の孤島で起こった連続殺人事件に挑む本格ミステリーだ。こちらもAmazonレビューの評価が極めて高い。

こうやって見ているだけで、文学フリマを流しているような気分になる。なかには出版社から刊行されている作品もいくつかある(セルフパブリッシングされたオリジナル版をKindleで発売している)。電子雑誌Air主宰・作家の堀田純司氏とセルフパブリッシングで作品を発表する作家・波野發作氏の対談も収録。