今夜初地上波、細田守「バケモノの子」コミック版の読みどころ
細田守監督「バケモノの子」が、日7月22日・金曜ロードSHOW!で放送される。役所広司、宮崎あおいが声優として出演し、2015年の邦画ナンバーワンヒットアニメとなった。
両親が離婚。一緒に暮らしていた母を亡くし、ひとりで生きていくと決めた9歳の蓮。
バケモノの街・渋天街で、熊徹という男と出会う。
名前を聞かれて「個人情報だから」と答えない現代っ子は九太という名をつけられ、熊徹と反発し合いながらも強さを身につけていく。
17歳となった九太は、渋天街と人間の世界を行き来できるように。異性の友人や血のつながりと関わるうちに、熊徹の側を離れることが多くなった。
九太の異変に気づくが、素直になれない熊徹。
理解してもらいたいのに、話が通じない。熊徹と距離を置き始める九太。
そして、渋天街を治める宗師の跡目を決める試合では、熊徹とライバル猪王山との決着がつこうとしていた――。
幼い蓮は、人間の世界を懐かしむことをしない。
細かいセリフや状況説明と観客を迷子にしないよう丁寧に作られた中、数少ない語れる隙間である。
時おり、蓮の母がバケモノの世界で姿を見せる。大好きなお母さんがいない世界なんて、懐かしむ必要ないんだな。
「おめぇ本当に来たのかい!?」
「こいつは今から俺の弟子だ!!」
バケモノが住む街、渋天街に迷い込んだ蓮を歓迎するのは熊鉄のみ。
「人間は ひ弱ゆえ胸の奥に闇を宿らせるというーー」
「蓮くん 大学行こうよ」
17歳になった九太を蓮と呼ぶ少女、楓。
熊徹は相変わらず「俺の言う通りにやれ!」と九太を子供あつかい。
バケモノの世界と人間の世界を行き来できるようになった九太は、貪欲に知らないことを学ぼうとする。
「あんな奴でも今まで 九太の親代わりのつもりだったんだよ…」
「人間かな…それとも バケモノかな」
バケモノに育てられた子、人間の子。自分は何者なのだと、九太は渋谷の街をさまよい歩く。
「ダイキライ ダイキライ」
ぽっかりと穴が空いた、熊徹に出会う前の自分と遭遇し――。
コミカライズは、7月15日に最新刊3巻が発売され4巻で完結予定。