貴志祐介の傑作デスゲーム『クリムゾンの迷宮』がセールで100円
貴志祐介のデスゲーム小説『クリムゾンの迷宮』が現在(2016年7月21日)セール中100円だ。
酔っ払って帰宅した翌朝、この世のものとは思えない異様な光景のなかで目覚める。
目の前に深紅色の奇岩の連なり。ここはどこだ?
かたわらに携帯用ゲーム機。スイッチを入れると、ファンファーレが鳴る。
「火星の迷宮へようこそ」
デスゲームのはじまりだった。
『クリムゾンの迷宮』は1999年に出版された。
『バトル・ロワイアル』の出版と同じ年なので、日本デスゲーム元年の作品と言っていいだろう。
『黒い家』『青の炎』『新世界より』『悪の教典』など数々の作品が映像化された貴志祐介の初期ホラー小説だ。
不条理な状態に置かれ、殺しあいを強いられる登場人物たち。
舞台は、教室や無人島ではない。
「火星」だと言われる広大な荒野だ。
“第1CPで獲得できるアイテムは、CPから南に35メートルの位置の、スピニフェックスの草むらの中にある”
ゲーム機からのメッセージでゲームブック風な展開だが、置かれた状況は、死ぬか生きるかの極限サバイバル状況。
しかも殺し合いを強いられているのだ。
先の展開がまったく読めないスリリングな展開、イッキ読みの傑作。
軍艦島で盤上の殺し合いを強いられる『ダークゾーン』も、奇妙なデスゲーム小説だ。こちらもオススメ。