2016.07.19
Amazon読み放題サービスに講談社、小学館参加決定。どうする? KADOKAWA、集英社
いよいよ8月にスタートするアマゾンジャパンの電子書籍定額読み放題サービス「Kindle Unlimited」に、出版大手の講談社と小学館が参加することがわかった。
当面は書籍やコミックの旧作が中心となるが、人気作や新作も含まれる見通し。日本経済新聞は「コミックの1巻目を提供したうえで、2巻目以降の購買につなげるといったケースも出てきそうだ」と報じているが、同様のサービスは既にAmazonで行われており、読み放題サービスの会員としてはあまり嬉しくないサービスである。
アマゾンは現在も作品提供の交渉を進めており、KADOKAWAは現在検討中と伝えられている。なお、集英社は参加を見送った。
Kindle Unlimitedに関しては、ジャーナリストの津田大介氏が『週刊朝日』のコラムにて、参加する「ほとんどの著者や出版社は月々数百~数千円といった微々たる収益しか得られない」と指摘している。音楽の定額聴き放題サービスの場合、興味を持ったリスナーを「ライブ」に来させて回収することができたが、ライブに相当するものが存在しない書籍の場合、書籍の販売で得られる収益構造を守らなければ中長期的にジリ貧になるというのだ。
そのため、出版社によっては参加について慎重になっている会社も多い。今後の推移に注目したい。