「HUNTER×HUNTER」2巻を振り返る。たぶん、トンパには友達がいない
本試験においても成績上位だけど
なかなか合格できないのは“別の目的”に気をとられすぎるからですね?
“新人つぶし”のトンパさん
冨樫が『HUNTER×HUNTER』休載を発表してから2週間が経つ。復帰までの間、単行本を1巻1巻振り返っていくことにする。今日は第2巻。
新人潰しに定評のあるトンパ。試験前に下剤タップリジュースを他の受験生に飲ませようとする、睡眠不足に追いやる一言を浴びせる、5人1組の試験でわざと足を引っ張るなど他人を妨害することに喜びを見出す男である。
自分の生命は堅守しながら すぐそばで死の瞬間を見物できるショー
夢多い 前途ある若者が食いつぶされていく修羅の場
野心や希望が永遠に立たれる一瞬の表情
次第にそれを見ることが何よりの楽しみとなった
オレ自身が積極的に加担して新人の夢を摘み取った
ハンター試験を35回受験、本試験連続出場30回の記録は歴代1位。ハンター試験に合格してライセンスを売れば7代は遊んで暮らせる金額が手に入るのだが、それ以上に他人の絶望の表情に魅せられている。一生懸命一つの目標に向かって各々ががんばっているときに、ついつい足元をすくいたくなってしまうのが性分。
友達と競い合って一位を目指すゲームでは、順位を度外視して他人の妨害に励むやつは一定数いる。マリオカートではゴールに背を向け、赤甲羅を持ってプレイヤーに相対してくる(ぶつけたあとはバックしてゴール)。桃鉄では周遊カードをストックしてる友達に対して陰陽師カードを使い、カードを全部捨てる。トンパなら必ずやる。
第1巻では、ライバル受験生から陰口を叩かれたり、アモリ三兄弟に金を渡して、脱落しそうな受験生に精神的苦痛を与えさせたりしていた。他人の不幸は蜜の味なのだが、舐めれば舐めるほど友達は減っていく。たぶん、トンパには友達がいない。
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