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新装版『パーマン』一挙配信中、パーマンのテキトーヒーローぶりが凄い

作品誕生50周年をきっかけに、『パーマン』(藤子・F・不二雄/小学館)の新装版が発売された。えっ、こんな設定だったの?と驚くことばかり。パーマン1号こと、みつ夫のフキダシが声優・三輪勝恵さんの声で再生される。アニメの印象が強く残っているのだ。

バードマンがね、まずテキトウ。

「よし、さいしょのひとりは きみでまにあわせとこう。」

みつ夫に、パーマンの変身道具であるマスク・マント・バッジを押しつける。宇宙の平和を守るのに人手が足りず、パーマンをスカウトしているのだ。イヤイヤそうなみつ夫にはお構いなし。おまけに、パーマンの秘密がバレたら細胞変換銃で動物にするぞ!とブラック上司だった。

続いて、本当にあったらいいなぁの代表・コピーロボット。
顔かたちだけではなく、性質や能力もコピーされる。それに、コピーロボットなりに意志を持つ。なんでも言うことを聞いてはくれないのだ……。
勝手に描いていた憧れや万能感が薄れてしまったけれど、やっぱり欲しい。

第1話は、パーマン変身セットをニコニコと眺める・みつ夫のコマで〆。
ブラック上司に巻き込まれてしまったが、ヒーローになる重荷なんて感じていない。

「ぼくは パーマンになったんだ。」
「なったからには がんばらなくっちゃな。」
「ぼくにできるはんいで。」
「やるぞ!あしたから。」

ゆるーい決意の中に、わくわく!楽しみ!な感じが伝わってくる。
リアルタイムで読んでいた読者も、こんな気持ちだったのかも。

かつては『オバケのQ太郎』や『キテレツ大百科』と、たくさんの藤子不二雄作品アニメが放送されていた。現在の地上波放送は『ドラえもん』のみだが、川崎市の藤子・F・不二雄ミュージアムは子供達でいっぱい。初めて見る作品も、なんだか知っている感じがするそうだ。

電子書籍版は全7巻を一挙に配信中。まとめてどうぞ!