予習大事!萩尾望都の伝説の傑作『続・11人いる』をモー娘。’16が上演中
萩尾望都原作のSF超大作にモーニング娘。’16が全役オールWキャストで挑みます!
原作を読むと倍楽しめます!
公式がこう言っている。原作を読まねばなるまい。
2016年6月11日から上演中の舞台「演劇女子部『続・11人いる!東の地平・西の永遠』」。主演はモーニング娘。’16。
開演前の前説で『続・11人いる!』の前作にあたる『11人いる!』のストーリーが説明される。
もちろん聞き逃したとしても楽しめる舞台だ。だが、主人公・タダ、フロルの暮らす宇宙の世界観、「テレパス能力」や「男女両方の性別をもち、大人になったら片方に決める身体」などの特殊な人物設定、「アリトスカ・レ」「アリトスカ・ラ」という紛らわしい2つの星の名前など、ちゃんと予習でききてたらもっと楽しい。
原作を読んだ。だからするりと『続・11人いる!の世界に没入できた。
『続・11人いる!』はSFの力を駆使して、人間同士の「信頼」を描く。
「(王さまは)短気な方だったが……礼節は特に重んじる人だったから」
西と東の星で戦争が始まる。しかし、西の星出身のフォースは、友人である東の王さま・バセスカの人間性を信じる。
お互いに殺し合わなければいけなくなったとき。大切な人が危機に直面したとき。自己ではなく「誰か」を信じている人の行動が、正しい道を拓く。宇宙空間でも現代でも、人は人と交わって生きていくしかない。
「人間性」は揺らがない。なのにどうして、人を信じることは難しいのだろう。
舞台の東京公演は、6月26日まで。