2016.06.15
『HUNTER×HUNTER』33巻、遂にクラピカの師匠の名前が判明
冨樫義博の『HUNTER×HUNTER』の新刊本33巻が発売された。32巻が発売されたのは2012年12月28日。およそ3年と半年ぶりの刊行である。なお、収録されている話が週刊少年ジャンプに掲載されていたのは2014年の6月ごろから8月ごろまで。内容は選挙編直後、暗黒大陸編の冒頭である。
万病に効く香草、究極の長寿食・ニトロ米などの天然資源や、不死の病・ゾバエ病、殺意を伝染させる魔物・ヘルベルなど、暗黒大陸における新情報が詰まっている。
注目したいのは長年、謎に包まれていたクラピカの師匠の名前が判明した点。
『依頼が渡航の1か月前とはいかにも遅い…しかも6つがほぼ同時だ 「何か」があってその対応策って感じがアリアリだな』
9巻以来のセリフを口にしたクラピカの師匠。暗黒大陸に渡航しようとする王族の情報を探るため、ハンゾー、バショウ、センリツ、ビスケとともに登場。
彼の名はイズナビ。クラピカのセリフではなく、「師弟関係(一応)
」と枠で囲われたナレーションになっていた。
「具現化系だな お前は
」が初セリフのイズナビ。ハンター活動に不可欠な『念』をクラピカに教えた男である。念能力者同士の戦いの基本的な考え方を算数で説明したり、その途中でクイズを織り交ぜたり、分かりやすい解説を見せてくれた。
クラピカが、説明の途中で帰ろうとする、無視するなど、悪態をついたときには、怒るのもそこそこに、興味をひく知識を投げかけてその姿勢を改めさせていた。知識、コミュニケーションスキルから考えても、念能力の師匠にふさわしい人物といえる。
そんなイズナビが9巻で登場したのは合計47コマ。しかし、弟子のクラピカから「イズナビさん」と呼ばれることはなく、敬称略で呼ばれることもなかった。また、クラピカのセリフの中で『イズナビ』を指した代名詞は「貴様に何が分かる!」の一か所のみ。
野中英次の『魁!!クロマティ高校』に北斗の子分という男がいる。彼の場合、最後までその名前を呼ばれることなく、自ら名乗る機会すら与えられなかった。そのかわり、「キミ」とか「お前」とか呼ばれていた。
イズナビは、33巻でようやく名前が明らかにされたが、まだ一度も名前を呼ばれていない。これから危険な潜入任務に向かうため、命を落とす危険もある。イズナビが名前を呼ばれるときがくるのかどうか、心配でしょうがない。