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おっぱいと狂気とダークエロの傑作、手塚治虫『奇子』Kindle月間セールで99円

手塚治虫の『奇子』がKindle月間セールで99円、激安。

『奇子』を紹介しよう。
昭和二十四年。
戦争から復員するアイパッチの男。
名は天外仁朗。GHQのスパイである。
帰郷した彼を迎えるのは、没落しはじめた大地主である家族。
生まれた妹は、父と母の子ではなかった。
父親と兄嫁のあいだにできた子だった。
名前は、奇子。
殺人に関与した仁朗は、秘密を守るため知恵遅れの娘を殺し、奇子の口を封じようとする。
一族の体面のために、奇子は死んだことにされ、土蔵の地下室に幽閉されるのだ。

暗い。
因襲。近親相姦。下山事件。土蔵。殺人。財産争い。
正義感が強く一族の闇を裁こうとする三男の天外伺朗が、唯一の救いだと思いながら読んでいくが、彼も、土蔵に閉じ込められた奇子と寝てしまい、自ら「天外の汚物をぜんぶひっかぶったごみ箱がおれだ」と言わざるをえない堕落っぷり。
ああ、どろどろである。

黒手塚ぐらいでは物足りないという人は、超ダーク手塚の代表作である『奇子』を読むがよい。
おっぱいと狂気と陰鬱が満載で、ラストまで救いがないぞ。
『奇子1』『奇子2』『奇子3』全3巻。